9月5日(日)あらお九条の会主催の『李 陽雨(イ・ヤンウ)さん投げ銭ライブ』に出掛けてきました。
ヤンウさん(親しみを込めてこう呼ばせていただきます)は、山口県下関在住のシンガーソングライター。在日韓国人二世という自身の出自から見た、家族のきずなや平和への思いを弾き語り、全国をまわっています。 今回の荒尾講演も、さる5月、玉名「ギャラリー蔵」でひらかれた投げ銭ライブ(玉名・長洲・あらお・和水町九条の会共催)を観て感動した、あらお九条の会事務局・松尾さんの、ぜひ荒尾でも公演を、の呼びかけで実現しました。 当日は、台風が近づくあやしい雲行きのなか、客足が心配されましたが、フタを開けてみれば用意したイスが足りないほどの盛況。60名以上の参加がありました。 さすが、先の『高遠菜穂子講演会』に300名以上も動員した会だけあって、皆さんの参加意識の高さがうかがわれました。 ライブは、「私のふるさと」「どくだみ草」「すみやきの歌」とおなじみのレパートリーですすみましたが、今回私が初めて聴く曲で、とても印象に残るものがありました。 ヤンウさんが、現代詩の最高の詩人です、とたたえる笠木透さんのペンによる『あの日の授業』です。 『あの日の授業』 【作詞】笠木透 【作曲】安川誠 1.あの日の先生は 輝いて見えた 大きな声で教科書を 読んでくださった ほとんど何も 分からなかったけれど 心に刻まれた あの日の授業 ~語り~ そこで、今度の憲法では日本の国が、 決して二度と戦争をしないようにと、 二つのことを決めました。 その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、 およそ戦争をするためのものは、 いっさい持たないということです。 これからさき日本には、陸軍も海軍も空軍もないのです。 これを戦力の放棄といいます。 『放棄』とは『捨ててしまう』ということです。 しかし、みなさんは、決して心細く思うことはありません。 日本は正しいことを、他の国より先に行ったのです。 世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。 2.あの日の先生は 熱っぽかった これだけは決して 忘れてはいかんぞ あわをふいて ほえたり叫んだり 心に刻まれた その日の授業 ~語り~ もう一つは、よその国と争いごとがおこったとき、 決して戦争によって、相手を負かして、 自分のいいぶんをとおそうとしないということを決めたのです。 おだやかに相談して、決まりをつけようと云うのです。 なぜならば、いくさをしかけることは、 結局自分の国をほろぼすようなはめになるからです。 また、戦争とまでゆかずとも、国の力で相手をおどかすようなことは、 いっさいしないことに決めたのです。 これを戦争の放棄というのです。 そうして、よその国となかよくして、 世界中の国がよい友達になってくれるようにすれば 日本の国はさかえてゆけるのです。 (以下、4番までつづく) 語りの部分は、日本国憲法が公布され、文部省が小、中学生に向けて副読本として作った「あたらしい憲法のはなし」の文章です。 この曲は、笠木さん自身が受けた、その「あたらしい憲法のはなし」の授業の模様を歌ったものでしょう。 「あたらしい憲法~」は、今でも復刻版が入手可能で、確か自宅にもあったはずですが、ちゃんと読んだことがありませんでした。 この日、初めてその文章を知り、その素晴らしさ、心強さに感動しました。 ヤンウさんも「これが、文部省検定による教科書ですよ。素晴らしいですね」と、こんにちの教科書検定問題を嘆くかのように話していました。 当日、語りの部分は、お客さんにぶっつけ本番で朗読してもらっていました。 ヤンウさんによると、事前に打ち合わせ、練習するより、この方が全然いいんだとか。 曲中の先生は、男性と思われますが、この日最前列に座っていたお客さんは、女性ばかりでしたので、『この日の授業』は、おなご先生とあいなりました。 最後は、恒例の全員参加による『ヨイトマケの唄』。 これには、老若男女も涙、なみだ…。 素晴らしい余韻に浸りながら、またの再会を誓いあったコンサートでした。 (次回の李 陽雨さんの熊本でのライブは、10月24日(日)「赤旗まつり」於:江津湖公園 のステージだそうです。興味をもたれた方は、ぜひお出かけ下さい!)
by kumamoto9jo
| 2010-09-07 12:16
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